イザナミを(おって、イザナキ(ち(そこ

 イザナミを失ったイザナキは、あきらめきれずに、ただただ会いたい一心でイザナミのいる黄泉(よみ)の国へと出かけていきました。
 「イザナミイザナミ、私のイザナミはどこにいる?」
 イザナキはいっしょうけんめいにイザナミをさがしました。
 そして、イザナミをようやく見つけると、こう言いました。
 「いとしいイザナミよ。まだ国づくりは終わっていません。さあ、一緒に帰りましょう」
すると、イザナミは答えました。
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 「私は、黄泉の国の食べ物を口にしてしまったので、帰ることができなくなってしまいました。でも、あなたが、こうしてわざわざ迎(むか)えにきてくれたので、この国の神に相談してみます。その間、決して私の姿を見ないでください」
 イザナキは長い時間イザナミが出てくるのを待っていました。
 しかし、いくら待っても出てきません。イザナキはとうとうがまんできずにイザナミのいる御殿(ごてん)に入り、中をのぞいてしまいました。
 そこでイザナキが見たものはあまりにも変わり果てたイザナミの姿でした。
 顔や体中にウジ虫がはいまわり、体のあちこちには、それはそれは恐(おそ)ろしい姿をした化け物たちがうごめいていたのです。
 すっかり恐ろしくなったイザナキは、いちもくさんに逃げ出しました。
 「こらあ~!イザナキ。逃げるのかあ!私にに恥(はじ)をかかせおって!」
 イザナキがうしろを振り返ると、体のあちこちからウジ虫をぶら下げたイザナミがこわい顔で追ってくるではありませんか。

 


 いよいよこわくなったイザナキは、必死に逃げました。そして黄泉の国の出口にようやくたどり着くと、近くにあった大きな岩で道をふさいで、やっとのことでイザナミからのがれることができたのでした。

 


 


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